硫黄島からの手紙

『硫黄島からの手紙』見ました〜。

『星条旗』のときと同じく、まったりと悲惨な話でした。
戦争というカタストロフィを描いているだけまだ『硫黄島』の方が悲惨じゃなかったかな。

それにしてもクリント・イーストウッドは偉い。
アメリカ人であるのに、アメリカ礼賛な映画を作ってないところが。
本当に『パール・ハーバー』のときは憤りましたから。
大道具小道具に至ってもきちんとやっていたし。
『ラスト・サムライ』のときのようなトンデモ町並みでもなかったし。
加瀬亮の役にしろ、二ノ宮くんの役にしろ、獅童さんの役にしろ、バロン西や栗林中将にしろ、どんな立場でどんな過去を持っているのか丁寧に描かれていたので、とても入っていきやすかった。

母と見に行ったのですが、二ノ宮くんの役が有り得ない有り得ないと騒いでいましたなあ。
個人的には、二ノ宮くんの役が、そりゃ当時の一兵卒であってもその態度はないだろうと思いましたが、二ノ宮くんがいることで戦争を経験していない現代の若者、及び向こうの外国人にも映画が分かりやすいようになってるんじゃないかね。
本当の戦争が見たいならNHKアーカイブとかでやってる硫黄島映像を見れば良いんだし、映画はエンタテイメントなのだから１００％事実ではなくて良いと思うんだがなあ。

それにしても、あの時代まで日本人にあった自己犠牲の魂には泣けるなあ。
Ｎスペの『映像の世紀』なんか大泣きだったもの……。